《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★

「母さんがさ、夜に心臓が痛くなって苦しんでた事があってさ〜……1人で救急車を呼ぼうとしていた途中、気を失ってたらしいんだよね」
三津子は、スジをとったみかんを口に入れた。


「電話の前で倒れてたのを〜朝、一子姉が発見したんだってさ。一子姉が中学生の頃でさ〜あたしなんかは、赤ん坊で、不二子姉は、小学生。末子なんかこの世にいなかったんじゃない?」


末子は、俯いてコタツに入り黙って三津子の話を聞いている。


「それからなんだよねー。一子姉が夜に眠れないのわ〜。夜、自分がいるのに母さんを辛い目に合わせてしまったからって責任感じててさ。せめて自分がそばにいられる時間は眠らないでおこうって決めたみたいよ」

ますます、下を向く末子を秀馬は眺めていた。
「かわいそうだよ。一子姉…」呟く末子の声は震えていた。


「昼間……どこでも寝てるのは……夜に寝てないからか?」
秀馬が聞くと、三津子は頷いた。


ーーーなるほどな。どこでも寝る病気じゃなかったのか……


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