《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★

末子が寝る前にキッチンに立ち、卵粥作りに必要な材料と器具を揃えた。


ーーーさてと……。

料理は、一人暮らしが長いから慣れている。一子を起こさないようになるべく静かに秀馬は生米を洗い始めた。



30分位して、鍋の様子を見ているとカタンという音がして後ろを振り向いた。


見ると、赤と白のチェック柄パジャマを着て上に真っ赤なはんてんを羽織った一子が立っていた。


服も赤くて頰も真っ赤な一子は、なんだかひと足早く来たサンタクロースのようだった。


「もう、起きたのか? なんか飲むか? それとも食べるか?」

おたまを持った秀馬にそんなことを言われた一子は、あんぐり口を開けていた。


「何してるんですか? 真田さん……あの」
近づいて行くと、大きな瞳で心底不思議そうに見上げてくる一子。

「見ればわかるだろ。お粥作ってる」

「え、あのもしかして……私の為に?」

「あんたの為じゃない。俺は、晩御飯を食べてなかったし、夜に食べても胃に優しいものを作ってるだけだ」
気まずそうに一子から視線を逸らす秀馬。

ーーーそう、別にこいつのためだけに作った訳じゃない。俺も腹がすいていたから作ったまでだ。


「あの、食べたいです。真田さんの作ったお粥」
満面の笑みを見せた一子。一子の顔がとても赤いので、秀馬は気になって手を伸ばし一子の頰に触れた。

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