《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★

温かい小さな手が秀馬の頰に触れた。
触れるか触れないか程度。

「それでいいのか?」

「え?」

潤んだ瞳を見つめたまま、秀馬は頰に触れている一子の手を上から押さえた。

もっときちんと触れるように。


「真田さんの顔。こんなに間近で見られて嬉しいです」

「なんで」

「だって……」


「なんだって俺の顔なんか近くで見たいんだ」


「それは……綺麗だから」


「それだけ?」

「……きっと、もうこんな機会二度とないと思うので」


「なんで二度とないんだ?」

「だって、真田さんは私とは別世界の人だから」

「別世界?」

「はい。私には遠い人なので」

それを聞いて、秀馬は一子の手に重ねた自分の手を引っ込めた。

腰も伸ばして、一子から離れた。
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