《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
だが、すぐに思い直していた。
ーーー隠すことは無い。別にやましいことじゃない。
寒そうだから巻いてやり、マフラーなんか沢山あるからあげただけだ。
「あれはだな。たまたま会った時に寒そうだからあげただけだ。深い意味は無い。……勘ぐるな」
秀馬は前を向いたまま、それでもハッキリした口調で言った。
「そう…っすか。やっぱなぁ〜」
歩は、秀馬の前に出てきて行く手を遮るみたいに立ちはだかった。
「なんだよ」
「あのマフラー、やっぱ秀馬さんのなんだ? 秀馬さん……俺と約束しましたよね?」
秀馬の顔を真っ直ぐに見据えてくる歩。
ーーー約束……。確かに歩と約束した。それ位、俺だって覚えている。だが……
「俺、マジっていいましたよね?」
「ああ」
「秀馬さん、俺のこと応援してくれてたんじゃないんすか? もしかして、秀馬さんもって……俺思ってたんすけど」
秀馬から一度、目を逸らした歩は、唇をかんで苛立ったように自分の前髪をくしゃくしゃっとした。
その後、顔を上げた歩が口を開く前に
「勘違いだ。……もし、俺がアレをそういう目で見てるなら、お前をアレの家に行かせたりしないだろ」と秀馬が言い放った。