《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
試着室から出ると、すぐ近くに秀馬が立っていた。
一子の姿を眺めた秀馬が、にっこりと微笑んだ。
ーーー良かった。真田さん、笑ってくれてる。
秀馬がどんな反応をするかを心配していた一子だが、秀馬の笑い顔をみてすっかり嬉しい気持ちでいっぱいになっていた。
「いいんじゃないか? 似合うよ」
秀馬が自然な流れで口にした言葉に一子は、驚いていた。
「え、あの今なんて?」
ーーーもう一度、もう一度聞きたい。優しくて、低音な声。真田さんの声で聞きたい。似合うよって。
「……」無言になり、笑顔の消えた秀馬の顔を見て、一子は一気に悲しくなっていた。同時に行き過ぎた自分の気持ちを反省していた。
「ごめんなさい。……これにしますね。ありがとうございます。選んでくださって」
ぺこりと頭を下げて、試着室に再び入ろうとしたところで、後ろから二の腕を強く引かれた。