《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
「ちょっと、待っててくれないか」
「あ、はい」
女性服の店に入っていく秀馬を見送り、一子は壁にもたれて待つことにした。
少しして戻ってきた秀馬の手に、今入って行った店のロゴ入り紙袋が下げてられていた。
ーーー彼女にプレゼントでも買ったのかなぁ? 幸せだろうなぁ。真田さんの彼女って。
そんなことを思いながら、切ない気分で紙袋を見つめた。
「待たせたね。ごめん」
無造作に紙袋に手を突っ込む秀馬。
驚いて見ている一子の首に秀馬が紙袋から出したフェイクファーのベージュ色のスヌードを巻いた。
まばたきを沢山して、秀馬を見上げるしかない一子。
「ほら、少しパーティーっぽい感じが出ただろ?」
出たかどうか鏡を見ていないのでわからないし、突然のことに面食らうばかりだった。
「俺からのクリスマスプレゼント」
ーーー真田さんからのプレゼント。どうして、私なんかに……。
「でも」
スヌードのフワフワした触り心地を確かめるように触ってみた。
「……あ、やっぱり歩の手前マズイか。こういうのって……」
眉間にしわを刻む秀馬。
そんな秀馬を見上げながら、一子はつい言ってしまう。
「……それより、真田さんの方がマズイんじゃないですか?」
「何が」
「……彼女とか、大事な人に誤解されるかも」
聞きたくないが、秀馬が自分のせいで窮地に立たされるようなことになったら申し訳がない。