《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
「……なんでそう思うんだ?」
親に嘘を見破られた子供みたいな気分だった。恥ずかしい気持ちと大急ぎで取り繕いたい気持ちが入り混じる。
なんとかしなければと焦り、暑くなってきて秀馬は片手を使ってマフラーを外した。
「お前が最後に『ホント』ってつけるときは大抵嘘なんだ。しかも、女絡みのな」
何故かマッツンは、楽しそうに言う。
「そうだったか? そんな話は、初めて聞いた」
「黙ってたんだよ。その方が面白いから……で、いい女なのか?」
「いい女かって?」
頬杖をついたままの一子をガラス越しに眺める。
ーーーいい女なのか? マッツンが言ういい女とは違うだろう。一般的に言えば、普通レベルな女だろう。
「よくわからないし、アレは客の一人だ。それに……」
ガラスの向こうにいる一子と、それを外から眺める秀馬の間には、通行人がたくさん通っていた。
通行人のせいで見えたり、見えなくなったりするガラス越しの一子。
「……アレは……歩が付き合いたいって言ってる女だ」