むとうさん
飛ばしすぎて疲れてトラックの後ろについて、やー攻め続けるのは疲れる歳だね、なんて笑ったりして。

pitbullのfireballでテンションあがってまた追越し車線に躍り出たりして、始終笑いが止まらない。

あっという間に湘南平についてよいしょよいしょと登っていく。

「中学のとき、流行りませんでしたかここ。」
「あー地元のやつよくきてたね。俺はいかなかったけど。」
「鍵かけるんですよね。今日鍵もってます?」
「もってねぇよ。」

鍵が鈴なりになる様子は少し気持ち悪くて笑った。でも登ってみる景色は最高だった。

階段に腰掛ける。

「おい、例のケーキは。」
「ちゃんとそのままですよ。」

箱には円形が歪んだ1日前のケーキ。デコレーションのぶどうが落っこちている。

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