偽りの小悪魔ガール
♪司side♪
「なおーつかさくんっ!コッチ!」
「おぉーありがとう!」
「さんきゅー」
俺らの隣の席に座ってニコニコしてくるのは
クラスで権力を持っている女子、瀬戸愛理(せと あいり)。
大企業の一人娘で、俺の好みじゃないけど
中々整ったルックスに勝気な性格、と甲高い声。
正直苦手、てか嫌いでしかないけど
コイツに反抗すると面倒になるし
直いわく瀬戸に気に入られているらしい俺は
いつも特別扱いされる。
「ねっつかさぁ!」
「ん?」
どんなにぶりっこしてきて色目使って
面倒だとしても
あくまでも俺はいいヤツを演じきるんだ。
「西条友里のこと、本当に好きなの?」
うるさいバスの中
ぐっと俺の耳元に近づいてそう一言。
「好きだよ」
俺らの今の関係は『かりそめ』だとしても
俺の気持ちは友里に向いている。