涙空*°。上

嘘だろ...
いじめかよ、
や、嫌がらせ?
まて、そんなレベルじゃねぇ...

『よぉ。席もとなりじゃねぇか』

口角を少しあげて笑う八神龍樹。
くそ...うざい。
ってくらいかっこいい。

まじで...夏樹にそっくりだ。


『よ、よろしく、八神くん(ニコッ)』

頑張ってみた。
あたしにしては、頑張ったぞ!!
作り笑い...(笑)
だって笑えるわけ無いじゃんかよっ

『りゅーき』

え?
どうしたんだ、八神くん?
『うん?さっきもきい...』

『馬鹿か。おまえ』

...ん...?
...はぁぁん??
今...バカっつったよな?
『はぁ!?いきなりバカとか超失礼なんですけど!?』
なんだこいつ!なんなんだこいつ!!

『だぁから。りゅーきってよべっつってんだろ。』

え...?
ぁ、あ...そうゆうことね...

『は、はい...すいませんでしたっ』


そのあと、授業中
八神くん...じゃなくて、龍樹が異常にあたしに嫌がらせをしてきたのは言うまでもなく。

授業が終わってから、先生に怒られるのも当たり前で。

今、あたしと龍樹は職員室なう...。

『ったく君たちは!遅刻をしてきたのに、授業もあの態度なの!?』

担任の、相生千鶴先生(25)からお叱りをうける。
ぁあ...初日から怒られるとか、そんな話聞いたことないわ...

『いや、先生。俺のせい』

え...?
龍樹??

『俺が嫌がるこいつを捕まえて、無理やり学校まで案内させた。』

いや...確かにそうだけど、あたしだってあのまま行っても間に合わなかったし...

『授業中も俺からちょっかい出しましたァ。こいつおもしろいから。』

はっ、ちょ!!おもしろい!?

『ね、許して先生』
ぐいっと、龍樹が先生に迫った。

うわ...

先生の顔真っ赤だし...!!
そりゃぁあんなイケメンに迫られたらどうしようもないよね...

『こっ、今度からは気をつけなさいね!』

龍樹のおかげ(?)
で、あたし達は職員室から解放された。


『龍樹、ありがとう』
かばってくれたのかな?

『は?あーする方が早かったんだよ。勘違いすんな馬鹿。』

...なんて少しでも思ったあたしは本当に馬鹿だ。


『りゅうきぃー!』

遠くから女の子が走ってくる。
ボブヘアの、目がくりくりしてて、めちゃくちゃ可愛い子..
うわ、超可愛い。

『先生しつこくなかったぁ?』
近くにくると、香水のいいにおいがした。

『あ、こんにちは!龍樹のお友達?』
あたしに気づいたその子はニコッと微笑えんだ。
うわ...天使っ!!

『えっと、同じクラスの...『やめろ胡桃、こいつとしゃべると馬鹿がうつる』

...はぁぁぁん!?
まだ数時間しか一緒にいないやつに、
どうしてこうも馬鹿馬鹿言われなきゃいけない訳!?

『りーんーっ』
遠くで、未遥の声が聞こえた。
『じゃぁねっ!あほ!』
『おいこら、てめっ』

龍樹を思いっきり睨みつけてやった。

でも...あの子、すごく可愛かったなぁ、
龍樹の...彼女かな。



あたしは未遥の元へと駆け出した。
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