君愛。
その時私はふと思い出した。
雄大が暴走族に入っていた事を。




「雄大、暴走族ってまだ入ってるの？」



「ああ。族か、病気の事言ったらしばらく来なくて良いって言われてさ。」



雄大が暴走族にしばらくは行かなくても良い。
その事実が単純に嬉しかった。



「良かった。」


すると、看護師の人が部屋に入ってきて、もう部屋に戻りなさい。
と言われた。



「また明日くるね、ばいばい。」


笑顔で雄大に手を振ると、松葉杖を使って自分の病室へと戻る。


雄大にまた会えて良かった。
今までずっと雄大が居なくて辛かった。


でもまた、幸せになれる。
雄大と一緒に居られる。


私は自然と頰が緩んだ。



嬉しい。


その気持ちで、頭の中はいっぱいだった。
< 13 / 36 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop