君愛。
病室の前に着くと、プレートの
自分の名前の下には男の人の名前があった。



「気付かなかった......」


目で名前を追って読んでみると、


葛城圭太(カツラギケイタ)



そう書かれていた。
私が目を覚ました時は居なかったから、どこかに出掛けていたのかな。
そんな疑問を抱きつつ、病室へと入る。



私のベッドは左側にあり、右を見てみると金髪でいかにもチャラそうな人がベッドに居た。



足を台に置いて上げていて、ギブスをしている所をみるとこの人も足を折ったんだろうな、と思った。



男の人と目が合い軽く頭を下げると、人懐っこい笑顔で手を振ってきた。


「ねえ、君。雄大の彼女?」


彼の口から出た言葉に、私は目を見開いて驚いた。


「何で、知ってるんですか?」
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