君愛。
目を開けると、私は勢いよく飛び起きた。
ふ、と圭太さんのベッドの方を見ると圭太さんは居なかった。



圭太さんのベッドは、誰も居なかったかの様に綺麗になっている。


「退院したのかな?」


自分より先に入院していたから、先に退院するのは当たり前。


でも、


「言ってくれたら良かったのに。」


小さく呟くと、どこか寂しさを感じながらも
雄大の病室に行って、昨日のことを謝ろうと松葉杖に手を掛ける。


すると、いきなり開いた病室のドア。


「圭太さん?」


そこには、暴走族が着るであろう特攻服を着た圭太さんの姿があった。

退院したからといって、松葉杖はまだ必要なはずなのに普通に歩いている圭太さん。


「足、大丈夫なんですか?」


「ああ、これくらい大丈夫だよ。」


歯をみせて笑う圭太さんは優しそうで、やっぱり暴走族には見えなかった。


そして、圭太さんは私の方に近寄ってきた。
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