毒舌紳士に攻略されて
するとなぜかお母さんと私を交互に見ては、微笑んだ。

「なんとなく似ているんだよな。めぐみちゃんと木苺」

「私とお母さんが、ですか?」
「私とめぐみちゃんが?」

つい声を上げればばっちりとお母さんと声がハモってしまった。

「ほら、やっぱり!」

そう言ってまた笑い出したお父さんに、お母さんは呆れたように大きく息を吐いた。

「ちょっとみっちゃん。めぐみちゃんに失礼よ?」

「いえ、そんなことは……」

ただどこがそっくりなのか気になるだけ。

「だって仕方ねぇじゃん。性格も反応も全部似てるんだから。……めぐみちゃん、ここだけの話ね、元気は小さい頃本気で木苺と結婚しようとしていたんだ」

「……え?」

坂井君がお母さんと?

「ちょっとそんな話したら元気怒るわよ?」

「いいだろ別に。もう昔の話なんだから」

信じられないでいたものの、ふたりのコソコソ話が耳に入ってくると、どうやら本当なのだと実感してくる。

驚きだ。毒舌だけど紳士的な坂井君がまさか小さい頃の話とはいえ、そんな可愛いことを言っていたなんて。



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