毒舌紳士に攻略されて
居酒屋の狭い個室の中でお互い声を発さないというのに、周りは騒がしくてシンと静まり返ることはない。
それでも私の心臓の音とか、心の声は琴美にダダ漏れなのではないかと錯覚してしまう。
だって琴美はまるでなにもかも見透かしたような目で見つめてくるから――……。
どれくらいの間、琴美と見つめ合っていただろうか。
その沈黙を破ったのは私だった。
だってもう琴美は気付いちゃったと思うから。私の表情の変化で。
「違わないよ。私にとっても琴美は親友だよ」
「……っ!ならっ」
「琴美の言う通りだよ。……高校時代、嫌な思いをしたの。それっきり恋愛はしていない」
琴美の声を遮るように言うと、目を見開いて驚き、そっと目を伏せた。
「……そっか。その嫌な思いの話、聞いても大丈夫?」
私を気遣うようにかけてくれた言葉に、つい笑みが漏れる。
「聞いてくれる?」
「もちろん!」
琴美になら話せるよ。高校時代の封印したいほどの嫌な思い出の話を――……。
大きく息を吐き、ゆっくりと話し出した。
それでも私の心臓の音とか、心の声は琴美にダダ漏れなのではないかと錯覚してしまう。
だって琴美はまるでなにもかも見透かしたような目で見つめてくるから――……。
どれくらいの間、琴美と見つめ合っていただろうか。
その沈黙を破ったのは私だった。
だってもう琴美は気付いちゃったと思うから。私の表情の変化で。
「違わないよ。私にとっても琴美は親友だよ」
「……っ!ならっ」
「琴美の言う通りだよ。……高校時代、嫌な思いをしたの。それっきり恋愛はしていない」
琴美の声を遮るように言うと、目を見開いて驚き、そっと目を伏せた。
「……そっか。その嫌な思いの話、聞いても大丈夫?」
私を気遣うようにかけてくれた言葉に、つい笑みが漏れる。
「聞いてくれる?」
「もちろん!」
琴美になら話せるよ。高校時代の封印したいほどの嫌な思い出の話を――……。
大きく息を吐き、ゆっくりと話し出した。