毒舌紳士に攻略されて
それはもしかしたらさっき、坂井君に泣きながら本音をぶちまけられたからかもしれない。
だから今はこんなにも言葉が、すんなり出てきてくれたのかもしれない。
「二度と石川君には会いたくなかったよ。だからつい逃げ出しちゃった」
さすがに石川君の顔を見て話すことはできず、淡々と前を見据えたまま自分の気持ちを伝えていく。
ずっと言いたかった。
裏切られてショックだったことを。
それを言えて今は清々しいくらいだ。
もっと文句を言えばいいのかもしれないけれど、これで充分。
自分の気持ちをちゃんと石川君に言えただけで、充分だよ――……。
「……ごめんな」
相変わらず騒がしい会場内に、突如ポツリと聞こえた声。
きっと隣にいる私にしか聞こえないくらいの、力ない声だった。
だけどしっかりと耳に届き顔を上げれば、石川君は私に向かって深く頭を下げていた。
「え……ちょっと石川君?」
「あの時の俺は、自分でも情けなくなるくらい最低だった。なんつーか……友達に乗せられたって言ったら怒るかもしれないけれど、当時はそうだったんだ。軽い気持ちだった。別に誰でも良かったんだ」
だから今はこんなにも言葉が、すんなり出てきてくれたのかもしれない。
「二度と石川君には会いたくなかったよ。だからつい逃げ出しちゃった」
さすがに石川君の顔を見て話すことはできず、淡々と前を見据えたまま自分の気持ちを伝えていく。
ずっと言いたかった。
裏切られてショックだったことを。
それを言えて今は清々しいくらいだ。
もっと文句を言えばいいのかもしれないけれど、これで充分。
自分の気持ちをちゃんと石川君に言えただけで、充分だよ――……。
「……ごめんな」
相変わらず騒がしい会場内に、突如ポツリと聞こえた声。
きっと隣にいる私にしか聞こえないくらいの、力ない声だった。
だけどしっかりと耳に届き顔を上げれば、石川君は私に向かって深く頭を下げていた。
「え……ちょっと石川君?」
「あの時の俺は、自分でも情けなくなるくらい最低だった。なんつーか……友達に乗せられたって言ったら怒るかもしれないけれど、当時はそうだったんだ。軽い気持ちだった。別に誰でも良かったんだ」