毒舌紳士に攻略されて
「これ。めぐみから手を繋いでくれたじゃん?」

「っ……!」

やだ、気付かなかった。
とにかく早くあの場から去りたい一心だったけれど、まさか自分から坂井君の手を掴んでいたとは……!
でも――……。

隣を歩く坂井君は、いつになく嬉しそうに笑っている。
私から手を繋いだだけでこれほど喜んでくれるなんて、嬉しいな。

坂井君を見ていると、恥ずかしさよりも嬉しい気持ちの方が勝ってきてしまう。

これが“幸せ”っていうのだろうな。

そんなことを思いながらも手を繋いだまま、坂井君の実家へと向かっていった。
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