毒舌紳士に攻略されて
ちょっ、ちょっとちょっと!かなり近いんですけど。
隙間を空けることなく密着して座ってきた坂井君に、紅茶を飲むどころではない。
かと言ってここであからさまに離れるのも、おかしい。
実際に……あ、やっぱり。
チラッとお母さんを見れば私と坂井君を交互に見ては、嬉しそうにニコニコしちゃっている。
きっと“仲良いのね”みたいに思われているんだろうな。
「親父は?」
私がこんなことを考えているとは思っていないであろう坂井君は、呑気に紅茶を飲みながらお母さんに聞く。
「今買い物に行ってもらっているの。多分あと少しで帰ってくると思うから、待っててね」
「あ、はい。……あ!手伝います!!」
普通に返事を返しちゃったものの、お母さんはキッチンへと行ってしまったものだから、慌てて立ち上がり後を追った。
「あら、いいのよそんな気を遣わなくても。もしよかったら元気の部屋に行っててもいいのよ?」
いやいやいや!そんなの絶対に無理!!
「是非手伝わせて下さい!!」
つい声に力が入ってしまうと、リビングからは舌打ちが聞こえたきた。
隙間を空けることなく密着して座ってきた坂井君に、紅茶を飲むどころではない。
かと言ってここであからさまに離れるのも、おかしい。
実際に……あ、やっぱり。
チラッとお母さんを見れば私と坂井君を交互に見ては、嬉しそうにニコニコしちゃっている。
きっと“仲良いのね”みたいに思われているんだろうな。
「親父は?」
私がこんなことを考えているとは思っていないであろう坂井君は、呑気に紅茶を飲みながらお母さんに聞く。
「今買い物に行ってもらっているの。多分あと少しで帰ってくると思うから、待っててね」
「あ、はい。……あ!手伝います!!」
普通に返事を返しちゃったものの、お母さんはキッチンへと行ってしまったものだから、慌てて立ち上がり後を追った。
「あら、いいのよそんな気を遣わなくても。もしよかったら元気の部屋に行っててもいいのよ?」
いやいやいや!そんなの絶対に無理!!
「是非手伝わせて下さい!!」
つい声に力が入ってしまうと、リビングからは舌打ちが聞こえたきた。