Black World
教師は少し驚いたような顔をしたが、隣に居た女を見て納得する。


「で、どれ?」

「佐倉さん。私、自分で何とかするから」


ここまで来て、弘毅と言う男に、彼女は会う気がないらしい。


「何とか出来なかったから、苛められてるんじゃないの」


私の言葉に、彼女は悔しそうに下唇を噛み締める。


本当に自分で何とか出来てたら、今そんな顔もしないでしょ?


「無理だよ、アンタには一生。アンタは、守られる人間で良いじゃん」


私には、そんなの無理だけど。


でも守る人間がいて、守られる人間がいる。


それで、この世界は調度良いんだ。


守る人間が強いわけでも、守られる人間が弱いわけでもない。

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