最低王子と恋の渦






――それから私達は映画を見終え、駅前唯一の映画館を後にした。



外に出るともう夕方前で、お昼辺りよりも人が増えている。





そして大通りではシャンシャンとクリスマスムード全開のクリスマス曲が流れまくっていた。



私達はそこを二人ではぐれないようにしながら歩いて行く。
















「面白かったね映画!」



「うん。今日は後ろに鬱陶しいカップルもいなかったしね」



「あぁ…」











三鷹くんはニコリと笑顔で私を見下ろす。



前の映画のカップルはうざかったね…。













「夜まで時間あるし、どっかお店いろいろ回ろうよ」



「ブラブラ歩き回るだけなんて時間の無駄過ぎるけど確かに暇だししょうがないね」



「それは心の中で言ってよ」











私達はせっかくのクリスマスイヴだということで、大通りの中央広場に飾られる大きなクリスマスツリーを見に行くことにしたのだ。



そしてイルミネーションが最も綺麗になりだす午後6時までの時間、大通り内のいろんな店を回って時間を潰す。




どちらも私の提案なわけだけど。






まあ三鷹くんも割と今日優しいし、許可も得れたし存分に楽しもうっと。







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