最低王子と恋の渦






「ブッ」






と、隣で菜々が吹いている。



聞いてたのかよ。






いやそれよりも!




今この人なんて言った…?










「な、え?」




「その間抜けな顔すっごい変だね」




「このタイミングで貶す!?…じゃなくてっ、なんでそんな急に!?」




「誘いは突然されるものでしょ大体」




「いやいや…え、なんか理由あるの?」




「友達を家に遊びに来るように誘うのに理由がいる?」




「……えっと」









え、これは私がおかしいの?



となんだか複雑な気持ちになってきたところで、隣の菜々が私の肩を叩いた。










「行っちゃいなよ!三鷹くんの家に行けるまたとないチャンスだよ!」







その菜々の顔は至って楽しそうで。


こいつまた楽しんでるだけだわ。









「チャンスって…別にそんなことは…」




「いーじゃん!三鷹くんが誘ってくれたんだよ!これはもう行くしかないよね!」







いやほんとうるさいなこいつ。


自分にとって面白い展開にテンションを上げている菜々がすごくうざい。





と、そこで私達の会話に友也達も入ってきた。




< 177 / 347 >

この作品をシェア

pagetop