最低王子と恋の渦









――そして体育の授業。


私達3組は合同授業で、5組と一緒に体育をするのだ。



体育館に入ると、佐々木くん竹内さんカップルを見かけた。

二人は仲睦まじそうに話している。



…うん、もうなんとも思わないっ。

完成に吹っ切れてるな!






「あのカップルほんとに仲良いよね〜」



「あ、菜々」



「美乃もあそこくらい仲良くなれるように頑張りな〜」






ポンと菜々に背中を叩かれ、私は少し眉間にシワを寄せる。



…私と三鷹くんがあんな風に仲良くおしゃべりしてる姿を想像出来ないんだよなぁ。

そもそも今まで仲良くおしゃべりしてたことってあったっけ。


ていうか仲良くおしゃべりって何話してるの?






「……」







私は遠くにいる三鷹くんをチラリと見た。

どこにいてもすぐ見つけられるほどのオーラを放っている三鷹くん。


何やら男子達に肩を組まれたりしてうざそうに顔を歪めている。



……やっぱり想像つかないや。




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