晴れ時々@先生の妹【第2巻】





あの時、言われた言葉が凄く嬉しかった――。






本当、クラスの皆に自慢したいぐらい。






黒板の右下いっぱいまで字を書き終えた中村先生、手についた白いチョークの粉をパンパンと叩いて払っている。






「ノートに書き写した人は、教科書をしっかりと読んで自習学習をすること。後で、小テストをするからな」




小テストと聞き「えっ~~~~!」というどよめきの声があちらこちらから飛び交う。






下俯きかげんのまま両面だけをぐっと上げて中村先生の姿を目で追う二戸 梨杏。





ふいにバシッと目が合ってしまった中村先生と二戸 梨杏。





二戸 梨杏のノートの上に幾つかの小さな白い紙の切れ端がある事に中村先生が気づいてやってくる。






――何してんだ、二戸?

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