シンデレラは硝子の靴を
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月曜日。
「なんだよ、姉ちゃん、今日の朝飯。」
卓袱台の上に並べられた朝ごはんに、駿が不服そうに口を尖らせた。
「何よ、何か文句でもあんの?」
沙耶は台所で駿の弁当を詰めながら、ジロリと睨む。
「文句大アリだよ。成長期の俺にもやし炒めと納豆ってどうなんだよ。」
「五月蝿いわね!十分でしょうが。味噌汁もあるんだから!」
「具が入ってねーし!目玉焼き位あってもいいと思う!」
沙耶の菜箸を持つ手がピタリと止まる。
「わかった。じゃあ、お弁当から卵焼きが無くなってもいいのね?」
「!!!!」
「卵焼きの代わりに、納豆が入っても、いいのね?」
不敵に微笑む姉に、駿は背筋が凍るように感じた。
高校で、弁当の蓋を開けたら納豆。
有り得ない。
想像しただけでもわかる。
クラスからハブられる。
「や、、ごめんなさい。。何でもないです。」
姉から視線を外し、くるりと彷徨わせた後、駿は小さくなって箸を動かした。
「ったく。」
そんな弟を見て、沙耶はフンと鼻を鳴らして、再び菜箸を手に取った。