シンデレラは硝子の靴を
この日の予定は、駿を送り出した後薬局で午前中いっぱい働く。



午後は13時から17時まで本屋でバイト。


19時から22時までファミレス。


23時から翌6時までコンビニ。




我ながら10秒チャージで生きていくしかないな、という程の過密スケジュールだった。




しかも、午前中の薬局は、患者が残っていれば昼休みは遠くなる。


今日は休み明けだし、病院は混むだろう。



―13時の本屋に間に合うように出れればいいけど。



沙耶は頭の中で逆算しながら、退勤しなければならないギリギリの時間の目安を立てた。




だが―。





「秋元さん。」




午前11時。



まだまだ混雑が続く薬局で受付をしていた沙耶は、薬局長に呼ばれて振り返る。




「少し、話があるんだけど。」



「-え?」




この時間帯に、予想外の言葉を掛けられて、沙耶は面食らった。




忙しさの渦中にあるというのに、話、だなんて。




「今、ですか?」



「そう。」



薬局長の有無を言わせない口調に、沙耶は戸惑いながらも席を立った。



それを確認すると、薬局長は白衣を翻して、事務所へ入って行く。
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