「幽霊なんて怖くないッ!!」


………

……






その日の夕方、私は近所の公園で 久しぶりに薄暮さんと会っていた。

双子のそばに居る薄暮さんが何故私の方に来たかというと、それは私が氷雨くんの話をしたからだ。


『カゲロウの血』と同じ、『呪われた家』。


八峠さんは他の家のことなんか興味無さそうだったけど、薄暮さんは相当興味があったらしい。

そのため、薄暮さんは双子の警護を八峠さんに任せ、私のところにやってきた。




「……魅月、か……」

「やっぱり、『カゲロウの血』とは関係無いんだよね?」

「うん、関係無い。 関係無いからこそ、逆に『何百年も前から』っていうのは気になるね」




ベンチに座る私たちは、どこか遠くの景色を見ながら静かに話をしていた。




「……薄暮さんたちの他にも不老不死の水を飲んだ人が居るのかな? その人が、氷雨くんの一族を……──」

「いや、それは無いよ」

「──……え?」




ハッキリと『無い』と言った薄暮さん。

彼は薄暗くなってきた空を見上げ、ポツリ、ポツリと話し始めた。




「不老不死の水を飲んだのは僕らだけだよ。 その後 水は枯れ、水のあった島も海へと沈んだから」

「え、でも……前にカゲロウが私の家に来た時、カゲロウはオサキに『不老不死の水を飲むか』って聞いてたから……だから私、まだ水はどこかにあるのかと……」

「言うだけなら簡単だよ。 詐欺師だって、ありもしないことを並べ立てるだろう?」


「……なるほど。 だけど、水を飲んだのが薄暮さんたちだけってことは……」

「うん。 その氷雨くんって子の一族を殺しているのも、カゲロウの可能性が高い」




カゲロウ……氷雨くんを狙っているのも、アイツなの……?


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