強がりウサギの不器用な恋

「恋人じゃないって、今すぐ否定してください!
もたもたしない! 早く!!」


イラついた声を出す私をよそに、海藤さんは「眉間にシワが寄ってるぞ?」なんてケラケラと愉快そうに笑う。


そこへまた、さっきの店員さんが笑顔で何か話しかけてきて、海藤さんと短い言葉を交わし、楽しそうに会話を終えた。


「ちなみに訊きますけど、何て言ったんですか?」


良いことを言われていたとは思えないけれど、気になって訊いてしまうのが人というもの。


「何で貴方の恋人は怒ってるんだ? って訊かれたから、俺が他の美人と親しげに会話するといつも嫉妬して怒るんだよ、って答えたら納得してくれた。」


誰が、いつ、どこで、

嫉妬なんてしてんだよ~~~~~!!!


そう叫びたい衝動にかられたが、左手にギュッと拳を作ってなんとか堪えた。


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