強がりウサギの不器用な恋
結局、海外への商品の買い付けには、私と海藤さんで行くことになった。
はぁ………憂鬱以外の何物でもない。
彼は通訳だ、通訳。
通訳として同行する、そう思うことにしなければ。
だけど、男女二人で行くって………
いやいや。何をバカなことを考えてるんだ私は。
仕事だよ、仕事。
仕事で行くんだから、出張に行くようなもの。
おかしな間違いなんて、起こるわけがない。
「ホテル、俺が予約しようか?」
「え?! ホテルって……」
「現地のホテルだよ。てか、何変なこと想像してるわけ?
ご希望ならば、俺と同じ部屋にしておこうか?」
「希望しませんのでけっこうです!!」