強がりウサギの不器用な恋
「仕事は…うまく話がつきました。」
「そうか。」
「あ! ていうか、社長が事前にメールでやり取りしてたでしょ。
言っといてくれないと、驚くじゃないですか!」
「悪い悪い。でも、そのほうが早く終わったろ?
次の日フリーで過ごせるように、俺からの配慮ってやつだよ。」
いつもはそんな配慮、私に対しては皆無なのに。
やっぱり今回は確信犯だったかと思うと、溜め息が出て。
瞬時に私の顔に不機嫌な色が乗る。
「社長がそういうことするから、観光に行きたいって言う海藤さんと意見が分かれて……」
「なんだ、やっぱり喧嘩したんだな。」
「いや、喧嘩っていうか………もういいです!」
不貞腐れるようにそう言うと、私は近くにあるコーヒーメーカーでコーヒーを淹れ始めた。