強がりウサギの不器用な恋

「仕事は…うまく話がつきました。」

「そうか。」

「あ! ていうか、社長が事前にメールでやり取りしてたでしょ。
言っといてくれないと、驚くじゃないですか!」

「悪い悪い。でも、そのほうが早く終わったろ?
次の日フリーで過ごせるように、俺からの配慮ってやつだよ。」


いつもはそんな配慮、私に対しては皆無なのに。

やっぱり今回は確信犯だったかと思うと、溜め息が出て。
瞬時に私の顔に不機嫌な色が乗る。



「社長がそういうことするから、観光に行きたいって言う海藤さんと意見が分かれて……」

「なんだ、やっぱり喧嘩したんだな。」

「いや、喧嘩っていうか………もういいです!」


不貞腐れるようにそう言うと、私は近くにあるコーヒーメーカーでコーヒーを淹れ始めた。



< 187 / 404 >

この作品をシェア

pagetop