強がりウサギの不器用な恋
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それから二週間ほどが経った。

海藤さんも様子が変だったのは、出張明け翌日のあの日だけで。
また社長や大林くんたちと普通に会話している。


私にも話しかけてはくるけれど。

もっぱら仕事のことや、他愛も無いことばかりで、
ふんだんにあるはずの色気を、彼は完全に封印していた。


こうして、月日が自然と流れるうちに……

元の関係に戻ろうと、戻れると、海藤さんは思っているのかもしれない。

―――― 寝る前の、何もなかったころの私たちに。


日本に戻ってから、例えば彼がお昼に食事に誘ってきたり……
そういうことも一切なくなった。


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