強がりウサギの不器用な恋

社長と、奥さんや赤ちゃんについて話したりしたら、心が切り刻まれるほど辛いと……ずっと思っていた。


不思議だ。
実際に話してみたら、そんなことは全然ない。

軽い冗談も言えるくらいだ。

それも、月日が経って想いが風化しているせいなのだろうか。



「そうだ、出産祝いは何がいいですか?
まだ買っていなくて、欲しいものとかあります?」

「欲しいもの、かぁ……」

「せっかくお祝いするのに、すでに買って準備していた物とカブったりしたら、こちらも嫌ですからね。希望を訊くに限ります。」

「そうだよな。」


私の発言に納得すると、社長は腕組みをしながら考え始めた。
あとは何が足りなかったかな、と。


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