強がりウサギの不器用な恋

「今度、ちゃんと話聞くから……うん……」


何か揉めているんだろうかと、話の内容が重たそうで気になってしまったけれど。

そこはさすがに聞いてはいけないと思い直して、事務所へと足を一歩踏み出した瞬間………



「もちろん、綾乃の親も知らないんだよな?
………妊娠のこと。」



――― 妊娠 ―――


その衝撃的な言葉で、私の足が再び止まる。

ナイフで胸をえぐり取られたように、鋭く痛みが走った。

……息が、できない。


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