強がりウサギの不器用な恋

「社長、すみません、私………
ちょっと体調が悪くて、今日…早退したいんですけど。」


震えそうになる声で、社長に嘘をぶちまけた。
体調は悪くないが、精神状態がすこぶる悪いとは言えない。


それに、誰にも言わずに仕事を放棄して帰るわけにもいかない。
社会人としてそれは当たり前だし、私が帰るなら仕事の引継ぎを言っておかなくてはいけないから。



『え、大丈夫かよ?』

「はい。家で休めば大丈夫かと。
それと、今日は昼から大林くんたちが来てくれますし、明日の分の倉庫への出庫手配も全て終わってますから。」

『そうか。俺、昼からそっち戻るわ。
大林たちに、倉庫から配達行ってもらえばいいよな?』

「はい。よろしく…お願いします。」


通話を切った後、平静を装って会話が出来た自分を褒めてやりたいと思った。



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