強がりウサギの不器用な恋
「………社長……」
「なんとかなったから。一件落着。」
そう言って、社長は余裕たっぷりに笑うけれど。
私の顔から引いた血の気は、元には戻らない。
「本当に、申し訳ありませんでした。」
社長の傍まで行き、深々と頭を下げた。
こんなミスをおかしたのは、正直初めてのことだ。
確実に仕事をこなす為に、私はいつも再度のチェックを怠らない。
なのに、今の私ときたら……
再度チェックするどころか、その仕事をやったかやってないか記憶すら曖昧なんて。
「まぁ……もういいって。気にすんな。」
うまく社長自らが電話でとりなしてくれて何とかなったからか、社長はイラついても怒ってもいないようだった。