強がりウサギの不器用な恋

社長は早速と西田くんに電話をかけ、こちらのミスであることを伝える。

そして倉庫の担当者にも電話して、なんとかその当該の分を出庫してもらえないかと頼み込んでくれた。


呆然と立ち尽くして社長の電話の様子を聞いていると、ポンと私の肩に手を置いて、「座っとけよ。」と優しく微笑む海藤さんが、気づいたら至近距離に居た。


「……でも…」

「ここは真吾に任せとけよ。社長の出番だろ。」


椅子にストンと力なく座ると、自然とデスクの上に置かれた自分の手が震えているのがわかった。

それを押さえ込むように、自分の右手で左手を覆っていると、さらにその上からゴツゴツとした大きな手が乗せられて……


隣に立つ海藤さんが、私の両手を上からギュっと安心を乗せて包み込んでくれていた。


この人はすごい。
これだけで、私の心が熱くなり、不安が軽減されていく。


しばらくして、社長が電話を切ったのを合図に、大きな手が私の手から離れていった。

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