強がりウサギの不器用な恋

「点滴が終わるまでには目覚めるって、お医者様が言ってたけど……その通りね。気分は? 大丈夫?」

「はい。」

「よかった。私、こんなお腹で役立たずだから、有沢さんにも助け求めちゃったの。電話したら病院に駆けつけてくれて。今コンビニに買い物に行ってくれてるんだけど。」


有沢さんまで巻き込んじゃったのか。

でも申し訳ないけれど、明未さん一人きりよりも安心だと思ってしまう。

…誰か明未さんの傍についていてくれたほうが。



「倒れたのは、貧血だって。」

「……そう、ですか…」


「悪いけど………真吾にも電話した。」


申し訳なさそうに紡がれた、“悪いけど”という言葉が、頭の中をぐるぐると駆け巡った。

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