強がりウサギの不器用な恋

だけど、このロープウェイというやつは思っていた以上に私を苦しめ、先程から動けなくなるくらい震えてきていた。

この男に対してとぼけたのは、ただの強がりからだ。


「もしかして、だからみんなを先に行かせたのか?」

「…………」

「…呆れたな。」


ロープウェイがどれほど怖いのかわからなかった私は、高所恐怖症で立ちすくんでしまう可能性だって否めなくて。


それを、見られたくなかった。
心配されるのは性に合わない。おかしなプライドだと笑えばいい。

事前に飲み物を用意したのも、何か気を紛らわせるものがあったほうがと思ったから……。



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