強がりウサギの不器用な恋
上の展望台に到着しても、私の脚はまだ少しガクガクとしていた。
……我ながら情け無いな。
「…大丈夫か?」
そうかけられた小さな声に、「はい」と頷く。
きっと今、顔から血の気は引いているだろうけど。
「あー!! 海藤さん、何で宮田さんの手、握ってるんすかー!」
私と海藤さんが後の便でやって来るならばと、降り場近くにまだみんないたらしく。
西田くんがそう叫んで近寄って来たのに気づいて、慌てて握られていた手を振り払った。
「これは………操が今、転びそうになったんだよ。
だから瞬間的に手を取っただけだ。」
上手いのか下手なのか、よくわからない嘘。
だけどそれは、私の高所恐怖症を隠すために咄嗟に出た優しい嘘だ。