強がりウサギの不器用な恋
「どうせなら、俺じゃないほうが良かったろ?」
「…え?」
「手を握られるなら、真吾が良かったのにーって思ってるくせに。」
「思ってませんよ。変なこと言わないでください。」
ここでも、社長とこの男の違いを見つけた。
社長は少々鈍感なところがあるが、この男は何もかも見透かすように鋭い。
だから私が高い所が苦手なのもすぐに見破ったし、私がずいぶん前に封印した苦い想いまで、容赦なく見破ってくる。
いや、社長はそれに関しては長い間気づかない振りを続けていたのだから、狡い男なのだけど。
………何にせよ。
お願いだから、これ以上じわじわと嫌なポイントを突かないでほしい。