天才少女の復讐法。



あたしが社長を消せば
香澄さんがどんな思いをするかくらい、
あたしにだって予想がつく。


『罪のない香澄さんを傷付けたくない』


そう思ってる自分と、


『早く社長を排除して、
父に辿り着かなければ……』


こう思ってる自分が、
心の中で葛藤をしている。


……それでも、あたしが最後に選ぶのは…


いや、選ばなければならないのは…


家族がいなくなって、
ひとりぼっちになってしまったあの日に……


自分で選んだ、"復讐"という名の道。


だから……あたしは社長を
消さなければいけないんだ。


例え……それが香澄さんを傷付ける行為だと
分かっていても……。

< 319 / 619 >

この作品をシェア

pagetop