【完】英国紳士は甘い恋の賭け事がお好き!
恋人!?!?
「Up to you.」
デイビットさんは、強引ではない。私の意気地なしで臆病な心を賭けを使って導いてはくれたけど。
決めるのは私だという。
「私が今日賭けた、『一晩私のモノになってください』の意味は、もう理解してくれていますよね?」
「――っ」
手紙が無かったら気付かなかったなんて、言えない。
その意味を理解したら、身体が竦んでしまう。
震える私の手からグラスを奪うと、デイビットさんは耳元に唇を寄せてきた。
「嫌なら無理はしません。ただ、私は何回もアプローチしますから、早めに私に負けてくれると助かりますよ。私は引きませんから」
「はい」
喉も震えてきたし、声も。足も手も肩も。
それよりも心臓が飛び出しそうなほど、私の身体は火を吹くように真っ赤で火照っていた。
親の言いつけ通り生きてきた。『自分』なんて何一つ持っていない。今さら放り出されても、私は何を目標に生きていくのか分からずに途方にくれていた。
貴方は、そんな私に甘い甘い賭けをくれた、人。