君と、優しくて愛しい日々を。


「ち、違うよぉ、嫉妬なんて」

「絶対そーだって。あんたが王子んとこ行くとき既に、もう目が怖かったもん」

ね?とミオが訊くと、男子達はうんうんと大きく頷いた。


「水野、たぶん相当独占欲強いよ。松本さん気をつけて」


き、気をつけてって………


「……う、うん……」


いまいち納得しないまま、小さく頷く。

予鈴が鳴って、それぞれに席についた。


…純くんが、私にやきもち…?

だって、あの純くんだよ?

さすがにもう、純くんに全く好かれてないとは思わないけどさ。

嫉妬するほど…なの?

私と付き合う前の純くんは、来るもの拒まず、去る者追わずの人だったわけだし。

独占欲とか、そういうの…あんまりない人なのかなって、思ってたんだけど。

うーんと首をひねって、考える。



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