君と、優しくて愛しい日々を。
私は、純くんの周りに女の子が集まるのは、もう仕方ないことだって思ってる。
格好いいし、王子様だし、いちいち気にしてたら身が持たないし。
他の女の子と喋らないで、なんて縛りたくもないから。
ときどき妬いちゃうこともあるけど、純くんが私に対してやきもち妬いたりしないから、我慢してたんだよね。
私と付き合ってからは女の子と遊んだりしてないみたいだし、純くんのこと信じてるから。
いいかな、って思ってたんだけど……
「……やき、もち…かぁ」
チャイムが鳴っても、先生はまだ教室に来ない。
クラスメイトたちは、楽しそうに雑談してる。
ざわざわと騒がしい教室の端の席で、私はぽつりと呟いた。
さっきの彼の、男子達に向けてた目と、私に向ける優しい優しい目。
…もしも最近の純くんが、前よりもっと私のことを好きになってくれてたとして。
だからやきもち妬いてくれてたんだと、したら。
…すごく嬉しい、な。
ポッと、自分で考えて照れる。
にやけちゃいそうになって、必死に堪えた。