君と、優しくて愛しい日々を。


「ふふ、今日は紅茶だ〜」


彼の前に立って、飲み物のパッケージを眺める。

赤色のパッケージには、ストレートティーと書かれている。


「いる?」

「うんっ」


パックを受け取って、ちゅー、とストローを吸う。

…実はこういうの、間接キスを気にしなくなるのに、三ヶ月かかってたりして。

もちろん気にしてたのは、私だけなんだけどね。

飲んだ紅茶は意外と甘くなくって、ちょっとびっくりした。

「無糖だね、これ」

「うん」

もうひとくち、とまたストローを咥えた私を、純くんはじーっと見てる。

…な、なにかな。

飲み過ぎ?

いやいや、いつも何も言われないし。

なんだろう…と思いながら、目を合わせられなくて逸らす。

今朝のことがあって、なんだかドキドキしちゃうよ。


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