君と、優しくて愛しい日々を。


「…なんか、純くん、変」


呟くと、純くんは驚いたような声で、「…え?」と言った。


「…今までより、ずっと優しいっていうか。いっぱい構ってくれるし、触ってくれるし…」


なんかこの言い方だと、私がもっと構って欲しいように聞こえるけど。

…嘘ではないから、訂正はしなかった。


「…その……嬉しいんだけど、ちょっと、びっくりする、ていうか」


さすがに、やきもちのことまでは言えなかった。

勘違いだったら、恥ずかしいし。


ちらりと、彼を見上げる。

すると、その顔はさっきより赤くなっていて。


「…じゅ、」

「そ、そんなに変だった?」

「えっ」


完全に余裕を失った顔で、純くんは狼狽える。

予想外の反応に、私まで戸惑ってきた。


< 68 / 86 >

この作品をシェア

pagetop