イクメンな彼氏
途端に彼の顔色が変わったような気がする。私から目を逸らしてソファーから立ち上り背中を向けて歩き出した。
「父親は……いない」
肩ごしに聞こえた言葉に疑問が募り、ついつい余計な一言を言ってしまう。
「亡くなられたんですか?」
「いないんだ」
はっきりと拒絶するように言い切られ、それ以上何も言えなくなる。
お父さんのことは、聞いちゃ駄目だった?
でもどうして……?
もやもやした気持ちを抱えたまま両手の中の湯飲みを見つめる。
温かかった緑茶はいつの間にか湯気がなくなり、すっかり冷めてしまっている。
「少し大きいかもしれないけど、これ着て」
何事もなかったかように戻ってきた中津さんはいつもと変わらない穏やかな雰囲気を纏っていて、私に着替えを手渡す。
「…………」
先ほどの様子が気になってすぐに返答出来ない私の方に屈んで、腕を後ろに回して顎を肩に乗せる彼。
その行為だけでも頭は真っ白になるのに、その後の発言で私は冷静ではいられなくなった。
「父親は……いない」
肩ごしに聞こえた言葉に疑問が募り、ついつい余計な一言を言ってしまう。
「亡くなられたんですか?」
「いないんだ」
はっきりと拒絶するように言い切られ、それ以上何も言えなくなる。
お父さんのことは、聞いちゃ駄目だった?
でもどうして……?
もやもやした気持ちを抱えたまま両手の中の湯飲みを見つめる。
温かかった緑茶はいつの間にか湯気がなくなり、すっかり冷めてしまっている。
「少し大きいかもしれないけど、これ着て」
何事もなかったかように戻ってきた中津さんはいつもと変わらない穏やかな雰囲気を纏っていて、私に着替えを手渡す。
「…………」
先ほどの様子が気になってすぐに返答出来ない私の方に屈んで、腕を後ろに回して顎を肩に乗せる彼。
その行為だけでも頭は真っ白になるのに、その後の発言で私は冷静ではいられなくなった。