イクメンな彼氏
彼の愛撫は優しくて丁寧で、私は甘い声を抑えられなかった。

傷一つ一つを癒すかのように背中に散りばめられるキスの嵐に、身をよじらせて初めての快感を知る。

「比奈、可愛いね。
もっと声、聞かせて」

耳元で囁きながら敏感な部分を撫でられて、私はたまらず彼の首に手を回した。

知らなかった快感を引き出されて何度も喘ぐ私を散々翻弄して、やっと休憩が貰えたと思ったら「そろそろ、いいね」という言葉と共に彼のものが入ってくる。

無理矢理こじ開けられるような、経験したことのない痛みに腰が逃げて眉を寄せると、心配そうに彼の動きが止まった。

「痛い……? 大丈夫?」

少し髪が乱れた彼に覗き込まれて、「大丈夫……」と掠れた声で返事をした。

内心は大丈夫なんかじゃない。

嘘でしょ……。
こんなに痛いものなの?

先ほどまでの快感は消え去って、感じるのはただ一点の痛みのみ。恐る恐る彼に「入ってるの……?」と問うと、「先だけ」と答えられて驚愕した。

先だけでこれだけ痛いなんて、全部入ったらどうなることか想像もできない。
だけどここでやめてほしいなんて、彼を拒否してるみたいでとても無理。

複雑な表情になってしまった私に彼が、困惑した顔で尋ねた。

「まさか、比奈、初めて……?」
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