イクメンな彼氏
悠斗さんに尋ねられてぎくりとする。誰かもわからない前の彼女に嫉妬してたなんて、とても言えない。

でも気になる……。

「料理しないんだよね?この道具、誰が買ったのかなーって」

さりげなく聞いたつもりだったけど、何故だか悠斗さんは笑ってる。

「比奈はほんと分かりやすい。引っ越した時に母さんが買ってほとんどそのまま。
前の彼女とかじゃないよ。

そもそも、ここに立ったのは比奈が初めてじゃないかな」

分かりやすいっていうのは心外なんだけど、悠斗さんは魔法使いだから仕方ない。
何でいつも私が考えてることがわかっちゃうんだろ。

「別に気にしてないよ」なんてバレバレの嘘をついて、内心彼女じゃなかったことにホッとして料理に取りかかる。
料理は好きだから家でもよく作るけど、一人分を作るのが苦手でいつも作りすぎちゃう。

「そうだ、悠斗さん一緒に作ろうよ」

横で手持ちぶたさにしていた彼にピーラーを渡して、こうするんだよ、とじゃがいもを剥いて見せる。
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