空色ユニフォーム



「…やっと見つけた」

背後で誰かがわたしの腕を引く。
きっとわたしを心配して後を追いかけてきたカズキ先輩。
わたしはそっと後ろを振り返ってみた。





…が。




「……え…」

そこにいたのは見知らぬ男の子…というより、わたしと同い年くらいの男子。
背はわたしより少し高いくらいで、大きな目が印象的な男子。

「君、走るの速すぎ。追いつけねーかと思ったよ」

そう言ってわたしの隣にドサリと座り込む男子が白い歯を見せて笑う。

「あの、…誰ですか?」

不思議とわたしは冷静だった。
この男子は、怖くない。
悪い人じゃない。
そんな気がしていた。


「あー俺?俺は翔太。さっきまで君がいたクラブに俺もいたんだよね」

男子は翔太と名乗った。


「そ、そうなんですか…」

ていうかこの人は初対面のわたしの隣で、なんでこんなに笑いながら座っているの?


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