だから、好きだって言ってんだよ


心配性なお父さんは「病院に行くか?」なんて言って焦り始めた。



「だ、大丈夫だよ!昼間にお菓子を食べ過ぎちゃっただけだから。ごちそうさま」



これ以上いると余計に心配されそうだったから、あたしは急いで自分の部屋に戻った。



女の子らしくなくて、至ってシンプルなあたしの部屋。



ガラステーブルの前に腰を落としてスマホを手にした。



誰からも連絡はなし、か。


あれから、陽平からの連絡を期待しているあたしがいる。


深田さんとのことを聞いてみようかとも思ったけど、何かあると言われてしまったら立ち直れなくなりそうだったからやめた。



はぁ。


ため息ばかりで嫌になる。



実はちょっとだけ自惚れていたかも。



猛アタックをする深田さんに、陽平は困ったような顔をしていたから。



あたしの中で、陽平と深田さんが付き合うことはないって勝手に思ってた。


陽平は深田さんを好きにはならないって。



バカだ。


あんなに真剣に気持ちをぶつけられたら、誰だって心が動くのは当たり前なのに。


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